FXでAIを使って売買判断をするとき、
「予測は当たったのに、実際にトレードしたら負けた…」
という経験はありませんか?
この“ズレ”を減らすための方法が メタラベリング(Meta Labeling) です。
メタラベリングは何をする技術?
かんたんに言うと
一次モデル(ベースモデル)の予測が“本当にエントリーして良いか”を、
二次モデル(メタモデル)が最終チェックする仕組み
です。
つまり
- 一次モデル:チャートを見て「上がりそう・下がりそう」を予測
- 二次モデル:その予測に乗るべきか?スルーすべきか?を判断
という二段構え。
イメージはこんな感じ👇
ベースモデル → 上がる確率 60%
↓(その予測をメタモデルがチェック)
メタモデル → この予測は信用できる?YES/NO
「信用できる」と判断した時だけエントリーするので、
無駄な負けトレードを減らし、全体の勝率が上がる のがポイントです。

メタラベリングの上位互換がスタッキングだよ(‘ω’)
どうしてメタラベリングがFXで有効なのか?
FXのチャートには、
ノイズ(ランダムな動き) がたくさんあります。
AIで未来を予測しても、
“動きが小さすぎて実際には勝てない” というケースがよくあります。
メタラベリングを使うと…
✔ パワーが弱い予測をフィルタリングできる
→ ただのノイズで動いた結果を「トレードしない」判断ができる
✔ 強いトレンドのときだけエントリーできる
→ 勝ちトレードの密度が濃くなる
✔ トレード回数が減るからスプレッド負けが少なくなる
→ 特にUSDJPYやXAUUSDのスキャルでは大きな効果
こうして 収益カーブが滑らかになりやすい のが特徴です。
メタラベリングのデータの作り方
機械学習でよく使うのは以下の3ステップです。
① ベースモデルで上がる/下がる確率を予測する
例)
- 次の5分足が上がる確率
- 次の3本のローソクの終値が現在より高くなる確率
出力例:
BUYスコア = 0.62
SELLスコア = 0.38
② “その予測が正しかったか” をラベル化する
たとえば
ベースモデルがBUYと判断 → 実際に上がったら1、下がったら0
ベース予測:BUY
実際:上昇 → ラベル=1
実際:下落 → ラベル=0
③ メタモデルで「1か0か」を学習する
特徴量には以下がよく使われます:
- ベースモデルの出した確率(BUYスコアなど)
- ボラティリティ(ATR, 標準偏差など)
- 直近のトレンド情報(移動平均、RSIなど)
- 時間帯(東京/ロンドン/NYの違い)
これにより、
ベースモデルのBUY予測がどんな時に当たりやすくなるか?
を学習します。
4️⃣ 実際のトレードではどう使うの?
- ベースモデル → 「BUY 60%」
- メタモデル → 「この60%予測は信頼できる:YES」
- → BUYでエントリー
逆に
メタモデルがNOなら、
ベースモデルがBUY 80%でも ノートレード にします。
これにより
➤ “勝てる予測だけで戦う” という状態が作れます。
特にあなたのように CatBoost→ONNX→MQL5 の環境なら
メタモデルを追加することで、さらに安定感が出ます。
メタラベリングが向いているFX戦略
◎ トレンドフォロー(順張り)
強いトレンド時の精度が高くなる。
◎ スキャルピング
ノイズの多い時間はメタモデルがフィルタしてくれる。
◎ 5分足〜1時間足の短中期
モデルの反応速度と相性が良い。
特に
“HOLDクラスが多すぎてBUYSELL判断が難しい”
という悩みを持つトレーダーにとても効果的です。
まとめ:メタラベリングは“AIのリスク管理担当”
- ベースモデルは「方向」を予測
- メタモデルは「本当に行くべき?」を判断
という役割分担で、
全体の勝率と利益を底上げできます。
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